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Decal Repair Work

ダイキャストモデルのデカール剥離補修(2005年4月24日ブログ記事より)

コレクターの皆さんは、モデルのデカール剥離補修はどのようにされていますか?

最近のダイキャストモデルはマーキング類もタンポ印刷(曲面に印刷する技術/ラバー製のハンコのようなものをモデルに押し付けてプリント/ミニカーではよく使われる手法です)の精巧なモデルが多くなってきており、喜ばしいことです。

その一方、プラモデルと同じようにデカールを使用しているモデルもまだまだあります。特にフランクリンミント社アーマー・シリーズのモデルはデカールを多用しています。

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     ▲ デカールを多用するアーマーのモデル

プラモデルの場合はその製作過程で「オーバーコート」という、デカールとモデル下地塗装面の艶を整え、併せて段差をなくす為の処理を行うことが多いのですが、ダイキャストモデルにはそのような処理をメーカー側で施すことはありません。

デカールが剥き出しなのですから、心配なのはやはりその褪色と剥離です。その経年変化を最小限に抑える為、コレクター自身がダイキャストモデルにオーバーコートするのもひとつの手です。しかしそれは同時にモデルのオリジナル度を下げ、金属の質感を損ねてしまうことにもなります。

マーキングにデカールを使用する限り、常に付きまとう「褪色と剥離」の問題。その予防は「オーバーコート」なしではなかなか難しいものがありますが、一旦剥れたデカールを補修することは可能です。

個人的に親交のあるコレクターyさんが「ダイキャストモデルのデカール剥離補修」を実に見事にやってのけました。多くのコレクターの方の参考になるかと思い、以下そのレポートを原文(eメール)のまま掲載します。
使用モデルはアーマー1/48スツーカです。

デカールの剥がれ以外は全く問題なかったので、なんとか元通りにしてやりたく思い、その時にケンさんに相談しました。木工用ボンドは水で15倍程に薄めて使い、オリジナルの透明度に近くほぼ完璧に修復出来ました。剥がされたスワスチカはペイントも考えましたが、オリジナルに近くと思いデカールをオーダーして貼りました。おかげで立派に蘇り、サメ口も微笑んで見えます(気のせいです)。アドバイス有難う御座いました。人の和でコレクションが助かるのは嬉しいですね。

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まずは全体からですが、最近の携帯は凄いですね。もっと悪い画像かと思いましたが、何とか見れます。ドイツ機には少ないシャークマウスで、この機には正直あまり似合わない気もしますが、実在したのは確かなので気にしません。携帯のレンズなのでピトー管があっち向いて見えるのはゴアイキョウです。

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次は写真中央の脚の付け根上部に赤い四角に見える線ですが、これが一枚のデカールで上部が剥がれて垂れ下がっていました。この写真では分かりにくいのですが、普通に貼られたように再現出来ました。

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次は尾輪上の黒い横棒に見えるデカール、ここはほぼ全体が剥がれていて、隅の一部しか着いていませんでした。ここも余白がオリジナルの透明感と同じ様に修復出来ました。尾翼のスワスチカがオーダー品ですが、角度によるシルバリングの具合がオリジナルに似ていて気に入ってます。少々線が細いですが気にしません。

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オリジナルは口の赤い部分だけがデカールになっていますが(歯はペイントです)砕けたように分断され剥がれていました。ここは剥がれたデカールの反りが強く、薄めたボンドでは貼り付かなかったので、原液のまま薄めずにツマヨウジの先でボンドを塗り、別のツマヨウジの先で貼り付くまで馴染ませ続けました。部分的に細かくデカールが欠けていたので、同色のアクリル絵具を筆塗りし補修もしましたが、機首反対側の傷んでいないサメ口と比べても色調、柄ともに私の肉眼ではその違いや跡が全く分かりません。以上ですが細かい部分のため写真からでは良く分からないかも知れません。 ケンさんの御意見を聞かせて下さい。 それではまた。

もうお見事の一言!補修したと言われなければ全くそれと気付かない仕上りです。「プラモデルの場合は木工用ボンドを薄く溶いた水溶液をデカール裏面に塗るとよいらしい」、ということをyさんにお話したところ、では早速ということで補修されたそうです。

デカール剥離のあるモデルを入手してしまった、または経年変化でデカールが剥れてしまったという方に、ぜひお試しいただきたいテクニックです。


【謝辞】
yさん、「デカール剥離補修レポートのblog掲載」の件、ご快諾いただきありがとうございました!お手持ちのモデルに対する愛情を感じられる素晴らしいレポートでした。


【追記】 16:13 2005/04/24
「デカールの褪色・剥離」への有効な対策は、「オーバーコート」なしでは難しそうです。モデルメーカーによる褪色に強いデカールの開発が望まれます。あと、自分で出来ることといえば、模型の展示環境を良くすることくらいでしょうか。

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コメント

オーバーコートは確かに金属表現には向かない手法ですね.
最近はクレオス(元グンゼ)からuvカットのつや消しスプレーも出ているので,通常塗装の上という環境なら,結構デカールの劣化を防げるかもしれません.

ただ,スプレーだとツヤの具合を決められないので,クリアーとつや消しクリアーを混合したものをオーバーコートするほうが模型的には良いでしょうね(面倒だけど).

なお,模型ではないですが,もろくなった化石(貝など小型のもの)を保存する際にも薄めた木工ボンドは使用されています.

投稿 ダイ | april 24, 2005 11:52 pm


ケン > ダイさん

あ、ダイさん、コメントありがとうございます。こちらではお初です。

> クレオスからuvカットのつや消しスプレー
> 通常塗装の上という環境なら,
> 結構デカールの劣化を防げるかも

キャストモデルの通常塗装上へのオーバーコートも、モデルの持っていた元々の風味が損なわれてしまうのではないかという危惧があり、プラモデルのように広範囲にオーバーコートするのには抵抗感があります。

> スプレーだとツヤの具合を決められない
> クリアーとつや消しクリアーを混合したものを
> オーバーコートするほうが模型的には良い

そうですね!それで例えば、ドラゴンのドイツ機には垂直尾翼にハーケンクロイツがないので、ここへデカールを貼ったとします。貼り付け後、ツヤをモデル下地と合わせたクリアーを垂直尾翼にのみオーバーコートしてみようかと考えています。必要最小限の範囲にオーバーコートすることで、オリジナル度の低下を極力抑えるわけです。

徹底的に弄繰り回したいのであれば、最初からプラモデルを組んだほうがいいのかもしれませんね(苦笑)。

> もろくなった化石(貝など小型のもの)を保存する
> 際にも薄めた木工ボンドは使用されています

へぇ〜、そうなんですか。木工用ボンドは「補修」にはうってつけの接着剤なんですね。

ダイさんのモデラーとしての視点、アドバイスは非常に参考になります。ありがとうございます!また気になるエントリーがありましたら、お気軽にカキコされて下さい。

投稿 ケン > ダイさん | april 25, 2005 10:03 am

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